イザベラ・バードの日本紀行(下) | 手当たり次第の本棚

イザベラ・バードの日本紀行(下)

 

イザベラ・バードの日本紀行 (下) (講談社学術文庫 1872)   イザベラ・バード https://www.amazon.co.jp/dp/4061598724/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_ZreTAbRDV2W4Z @amazonJPさんから

 

 

イザベラ・バード女史はスコットランド人であり、プロテスタントの信者であり、かつ19世紀の婦人である。
決して、現代の基準で判断してはいけない。
つまり、当時の白人女性の視点からすると、かなり公平に判断しようとしている事がうかがえる。
それでも、相当のフィルタが入っているわけですが……。

下巻は主に蝦夷地の冒険と、その後訪れた京都や奈良、伊勢大神宮について述べられている。
女史はかなりアイヌに関心を持っていたらしい。
日本人の開拓地より長い時間をアイヌの村で過ごしているように見える。
彼女がつぶさに、そして間近に見たアイヌの生活記録はとても貴重なものだと思う。

また、京都や奈良は、東北に比べれば当然色々とインフラは整備されているし、今もそうであるように、風景の美しさは女史を魅了したようだ。
また、ここも興味深いのだが、本願寺を訪ね、英語の話せる僧侶と長い時間興味深い時を過ごした。
この時代に、伊勢大神宮を訪れたという事も、面白い。